この時期4月から始まるゼミの準備をしている。来年度からゼミの進め方を少し変えるつもりだ。変更点は1学期に水滸傳の講読を行わないこと。
なぜか? ゼミの研究テーマは近代漢語語法研究、と言ってもそんなに範囲は広くない、多くの学生が水滸の語法にテーマを絞って卒業研究を執筆してきた。近代漢語の語法研究にはどうしても現代中国語の知識が大前提だ。現代語が読めなければ近代漢語の特徴も分からない。
そこで今年のゼミでは現代中国語のトレーニングを中心に授業を進めようと思っている。テーマは2つの「読む力」。一つは、中国語を声に出してリズムよく「読む力」の訓練だ、教材は2年生の「速読」教材を使い目標を高めに設定する。もう一つは、中国語を正確に解釈する「読む力」の向上だ。こちらは教材として昨年出版された《岩松看日本》(CCTVで放送されたものを昨年授業で一部使用した)を精読する。精読に際しては、辞書をじっくり読む習慣を身につけてもらう。
来年度の新ゼミ生は6名(1学期5名)、当初の予定より2名少ないのは残念だが、5名はじっくり勉強するのにちょうどよい人数だ。