今年度からゼミの内容を一新した。そしてゼミから水滸伝が消えた。
私が今の大学を勤務先として選んだ最大の理由は、専門学科なら近代漢語の授業ができる、という点にあった。20年前は各大学で中国語の履修者が右肩上がりに増えていた。中国語を教える教員の需要もあった。
ところが現在、「中国語学科」は「中国語コース」となり、60名いた学生は20名となった。そしてゼミから水滸伝がなくなった。
そんな折、卒業生から声がかかった。「仕事に余裕ができたのでまた中国語の勉強でも始めようかと」「水滸でも読む?」というわけで、今月から毎月1回、ささやかな読書会を開くことになった。参加者は卒業生2名と私の計3名。水滸伝第21回宋江の説話から読むことにした。
思わぬ形で「水滸のことば」とまたつきあうことになった。